子育てを生き抜く

我が子を勉強好きに育てたい。『勉強好きは、自ら考え、自ら行動できる』

勉強

元来、お子さんは、勉強嫌いではありません。お子さんは、わからないことは『なぜ』『どうして』と親御さんに何回も何回も質問します。そして何でも『やりたがり』です。

お母さんの真似をして、一生懸命頑張ります。『知りたがりのやりたがり』は、勉強好きになる素質充分です。この旺盛な好奇心を伸ばせば、自然と勉強好きになります。

子供は普通に育てば勉強好き

質問

お子さんは、1日に何回も『どうして・なぜ』と質問して来ますが、この質問に対して、積極的に答えてあげることが『勉強好き』への入り口です。

忙しくても、『なぜ』に対して丁寧に答えてあげましょう。時々、親御さんの方から『いい質問だね』と褒めてあげましょう。

時には、『お母さん(お父さん)にも解らないから、一緒に調べようね』と図鑑でいっしょに勉強しましょう。

また、忙しい時には、『先に図鑑で調べててね』と優しく諭しましょう。こうすることで徐々に一人で本や図鑑を見るようになります。焦らず時間をかけることが大切です。

前提として、読み聞かせをすることで、絵本や図鑑を抵抗なく受け入れるようになり、本を読むことが習慣になります。これは机に向かうことと同じですから、楽しんで勉強ができるようになります。

勉強する環境を整える

小学校へ入学するお子さんに対して、静かな場所で勉強をしてほしいとの願いから、子供部屋を与え、いろいろな機能が付いた机をそろえますが、お子さん一人での勉強や遊び機能付の机は逆効果です。

お子さんの勉強は、子供部屋でするよりリビングで親御さんの目が届く場所が良いでしょう。子供は集中力が切れやすく、直ぐ遊びに走ってしまいますので近くで見守る必要があります。

またお母さんに時間の余裕ができたら、お子さんの隣で一緒に勉強しましょう。読書でも結構です。お子さんは隣にお母さんがいることで安心して勉強に打ち込めます。お子さんからの質問は、ヒントを与えお子さんに考えさせましょう。

お子さんの集中できる時間は、せいぜい10分程度です。近くに気になる物があると遊びモードになってしまいます。近くに物を置かないようにしましょう。

お子さんの集中度を見ながら休憩を入れましょう。おやつやお母さんとの会話でリラックスさせ、また10分間頑張らせましょう。

親御さんも勉強好きになりましょう

家族で勉強

親御さんが積極的に机に向かうことで、お子さんも大好きな親御さんの真似をして机に向かいます。

お子さんの勉強時間は、親御さんも勉強しましょう。親御さんがテレビのスポーツ観戦で盛り上がっては、お子さんのやる気が失せてしまいます。

お子さんの勉強中は極力物音をたてずに、静かに過ごしましょう。

土曜日や日曜日などは、家族で勉強する時間を作り、勉強する習慣を付けましょう。習慣化出来れば、徐々に一人での勉強も可能となります。

勉強嫌いになる訳

お子さんが勉強嫌いになる一つに『勉強しなさい』『宿題は終ったの』など口うるさく言われることがあります。

親御さんは、お子さんを良い学校に入れて良い就職先を見つけて欲しい一心ですが、お子さんの立場からいえば押し付けられた勉強では、気分の乗らない効率の悪い勉強になってしまいます。

集中力を欠き、机に向かう時間ばかりが多くなり成果が上がらない最悪な状態になります。

その上机に向かっていたことから、勉強したつもりになってしまい、『勉強したけど、成績が上がらない』と嫌気が差してしまいます。

苦手

小学生時代の苦手は後を引く

小学生の低学年は、簡単で覚えることも少ないが、この段階で解らない部分やあいまいな部分があると苦手科目となってしまいます。また勉強嫌いになる恐れがあります。

小学校教育では、学年が上がるにつれて授業は難しくなるので、低学年のうちに苦手を解消する必要があります。小学生は苦手を克服したいという意識が少ないため、親御さんの手助けが必要です。

しかし苦手克服に重点を置きすぎると勉強嫌いになる恐れがありますので、苦手科目と楽しい科目(得意な科目)をバランスよく勉強させましょう。

得意教科を伸ばすべきか?苦手教科をなくすべきか?

得意科目と苦手科目がある場合、得意科目を伸ばすべきか?苦手科目をなくすべきか聞かれることがよくあります。これは難しい問題です。

小学校受験や中学受験など近い将来に受験がある場合と数年後まで受験が無い場合とは区別して考える必要があります。先ずは近い将来受験がある場合を考えます。

受験を見据えた勉強

受験に打ち勝つ

近い将来の『受験』を見据えている場合は、苦手科目をなくすことが『合格』を勝ち取る近道です。しかし、最初から苦手科目に取り組むことは逆効果です。

理解が難しい所(苦手科目)から始めることは、やる気が削がれ長続きしません。せっかく芽生えた『やる気』が消えてしまいます。そこで、取り入れる手法が、『得意科目を伸ばして自信を付ける』ことです。

得意科目ばかり勉強していてはいけませんが、交互に勉強することは、両方共伸ばすことができる理にかなった方法です。事前にモチベーションを上げておくことで苦手科目も無理なく継続して勉強することができます。

受験日が決まってる場合は逆算して苦手科目を克服して受験を迎えましょう。

得意科目を10点引き上げるより、苦手科目を40点あげる方が簡単です。

先の受験に備えた勉強

受験を間近に控えた段階では、苦手科目の底上げが急務ですが、受験がまだ先である小学生は苦手科目解消のためにも、先ずは、学習意欲や学習習慣を身に付けましょう。

そのための良い方法が『得意科目を伸ばす』ことです。最も得意とする科目に取り組むことで、『充実感と学習習慣』が得られます。

勉強やスポーツなど、どんなことでも頑張ることは、辛くきついものです。得意な科目でも得意な種目でも一つ上をめざすことは大変な労力を必要とします。

その大変な労力も得意な科目であれば、集中して取り組むことができます。また学習内容が充実するため、他の科目にも良い影響を与えます。

得意科目が伸びることで大きな自信と学習のコツ(学び方・覚え方・考え方)を習得します。また、得意科目が伸びることで、周りの見方や接し方が変わり自分の態度にも変化が現れます。なにより大きな自信に繋がります。

勉強はバランスが大切

毎日の勉強の中で、最初に得意な科目を勉強することで、モチベーションを上げ、次に、苦手科目に目を向けましょう。交互に勉強することで、継続できます。

勉強もスポーツも、やればできるものの一つです。苦手科目でも理解できる部分は増えてきます。理解が進めば、苦手意識も薄れます。

苦手科目でも、理解できる部分を見つけることで苦手科目への向き合い方も、良い方向に変わっていきます。

このように、得意科目を伸ばすことは、全体としての学力・能力の底上げにつながります。

する勉強とさせられる勉強

高校受験を控えた親御さんへ

する勉強

させられる勉強で育った学生(お子さん)は、課題を多く出される進学校への進学を進めます。高校進学が最終目標ではありませんので、超一流高校や超名門高校への進学は、やめましょう。

これらの名門高校は、出される課題が少なく自力で上を目指さなければなりません。させられる勉強で育った学生は、名門高校では、学力を伸ばせないのが現状です。

大学受験を見据えた勉強をする場合、多くの課題を与えてくれる進学校か、自らが考えて勉強するように、変えなければいけません。

この傾向は、社会人になっても変わりません。勉強だけでなく、仕事に関してもさせられる勉強で育った学生は『指示待ち人間』となり、与えられた課題に対する取り組みは頑張りますが、次の段階では大きな差となって現れてきます。

自分で課題を見つけ、工夫して上を目指す社員と与えられた課題をクリアして満足する社員は、大きな差が生まれます。

親御さんへのお願い

同級生や兄弟と比べることは、焦りを生む最大の原因です。現段階は、苦手な科目の克服ですので、気長に見守りましょう。

以前のお子さんと比べれば、今のお子さんは大きく成長しています。現段階では、お子さんの長所に目を向けて短所は、触れないことが大切です。

最後に

お子さんは元来『知りたがり屋のやりたがり屋』です。お子さんをそのまま育てれば、勉強好きに育てることが出来ます。お子さんの『なぜ』を利用して図鑑や本へ導きましょう。

自分で本や図鑑を見るようになれば、しめたものです。小学生低学年では苦手科目を作らないようバランスよく勉強させましょう。

やらせられる勉強と自らやる勉強では、理解度に差が出ます。また、仕事でも大きな差が出てきます。