高年齢者雇用安定法の改定により、定年退職を60歳から65歳に引き上げる事となります。
現在は60歳から65歳への移行期間です。2025年には、65歳に引き上げられ、その後は70歳まで引き上げられる予定です。
(現時点では、70歳定年制は努力目標であり正式な決定ではありません)
2022年現在、新規の年金支給はありません。よって定年退職しても、年金支給は65歳になるまでありません。
しかし希望すれば、65歳前に支給を受けることができます。これを繰り上げ受給といいます。
繰り上げることでもらえる年金は少なくなり、その減額率は一生変わりません。反対に繰り下げることで受け取る年金は増えます。
定年退職後の働き方として会社に残ることも選択肢としてあります。定年後の生活には希望や不安、迷いもあると思いますが、現在の自分の健康状態や体力などを考え最良の働き方を見つけましょう。
定年後の仕事いろいろ
再就職や勤務延長、再雇用制度、(再任用制度)があります。再就職は、ハローワークを利用して見つけることができます。
お金に余裕がある方は、アルバイトやパートなど非正規職員として働くこともできます。
シルバー人材センターを利用して自分に合った仕事を選ぶ事も出来ます。ボランティア活動も選択肢の一つとなります。
再就職とは、
再就職は、他の企業に就職して働くことを言います。仕事内容や職種には、関係なくあなたがやりたい仕事に就くことが出来ます。
ハローワークやシルバー人材センターなどで探すこともできます。シルバー人材センターについては、詳しく後述します。
自分や技術に自信を持っている方は再就職の方が多くの給与を受け取ることができます。
数年前から定年退職の求人が増加傾向にあり.
再就職のメリット
再雇用の場合、長い間勤務することはできませんが、再就職の場合は、65歳、70歳までも働くことが出来ます。
今までの勤務において人間関係がうまくいっていない場合、この再就職を良い機会ととらえられる。過去の人間関係を忘れて、新たな同僚仲良くできる。
若い時と違って、子育ては終わっているので、趣味や健康について話し合う友人を増やして仲良くしましょう。
再就職のデメリット
給与の面により再就職を得欄た場合、全てが好条件ではありません。再雇用よりは高い給与を約束されたものではありません。
定年退職以前より再就職について資料を集めておく必要があります。出来れば事前に採用を決めておかなければなりません。。
退職後、再就職先を探すようでは、高い給与を得ることはできません。自分の置かれている立場を考えれば早めに行動しましょう。
遅くなればなるほど再就職の条件は悪くなります。
勤務延長(制度)とは、
文字通り定年を過ぎてからも同じところで働くことができます。
役職、給与、職場などすべて同じですから本人には、メリットが多いのですが、業務延長は本人が望んでも叶えることが難しく、企業側が認める制度です。
企業が必要と認めた技術や能力を持った人を退職させることなく、継続して雇うことができます。
企業が認めた技術や能力の確保が困難な場合にこの制度を使いますので待遇も良いのが業務延長です。
再雇用(制度)とは、
企業が行っている制度を再雇用制度と言い、公務員では再任用制度と言います。
退職した人の希望で、企業が新たに労働契約を結ぶ制度です。内容は企業によって違いますが常勤からアルバイトまで本人の意向に沿った勤務ができます。
勤務内容も変わる場合と同じ業務の場合がありますが、給与は常勤時の半分程度となります。
再雇用制度について思う
一旦退職して再度雇う制度ですので、会社の規程通りの給与となります。
企業としては、給与を押さえるために退職させ、再度雇う形を取ります。企業としては当然ですが、働いている者にとっては、やりきれない制度です。
同じ仕事をしていて、ある時から給与が半分以下になります。
健康で自分の技術に自信がある人は転職又は再就職します。
再雇用のメリット・デメリット
再雇用制度はメリットにもデメリットにもなります。
技術、自信、やる気がない人にとっては歓迎される制度です。
給与面を我慢すれば、同じ仕事で、責任もなく仕事が続けられます。(配置替えのある企業もあります)
反対にやる気のある人のデメリットは給与面です。役職者のデメリットは多いようです。
役職、技術者の場合、配置替えはなく、平社員として勤務するため、上司と部下の関係が逆転するため両者ともやりづらい面があり、再雇用する人は少ないようです。
65歳以降の勤務を望まなければよいのですが、それ以降の勤務を希望するのであれば、再雇用はデメリットとなります。
再任用制度
公務員では再任用制度と言います。国家公務員を一旦定年退職した者に対して1年以内の期間を定め改めて採用する制度です。
業務内容は以前の職員時と同じですが、前役職からは外れ一般職員となります。
場合によっては勤務地も変わる可能性もあります。給与も常勤時の半分程度となります。
自宅で稼ぐ方法:在宅ワーク
年老いた親御さんの介護や外での仕事が難しい場合には、自宅で簡単に始められるのが在宅ワークや内職、クラウドソーシングです。
SNSが普及して多くの仕事が自宅で簡単にできるようになりました。 スマホに『在宅ワーク/内職/クラウドソーシング』と入力すれば、サイトが表示されます。
クラウドソーシングとは、
業務の一部を外部の企業に任せるアウトソーシングから来ています。アウトは(外部)でソーシングは(調達)です。クラウドは、直訳すると雲ですが、この場合はインターネットのことを言います。
インターネットを利用して仕事を調達します。企業がインターネットを利用して依頼者をみつけ仕事をしてもらう業務のやり方です。クラウドソーシングを試してみたい方はスマホからでも簡単に登録できます。
シルバー人材センター
原則60歳以上でセンター職員の説明を受けるか説明会に参加後、入会登録します。
センターでの働き方は「生きがいを得るための就業」を目的としていますので、 一定した収入(配分金)の保証はありません。
シルバー人材センターではできない業務
- ①(混在就業)正社員と同じ業務はできません。
- ②(長期就業)1ヶ月に10日又は1週間当たり20時間未満の業務となります。
- ③(直接契約による業務)センターを通さないで直接本人との契約はできません。
- ④(危険な仕事)・(警備業務)危険な業務や警備業務は受けられません。
もらえるお金は、多くありません。シルバー人材センターの働き方は『生きがいを得るための就業』です。
あくまでも生きがいを主目的としていますので、もらえる対価は少なくなります。
平成28年4月1日、法律の改正により、都道府県知事が指定した業種・職種・地域において、就業時間上限等の要件が緩和されることとなりました。指定する業務・職種・地域については細かく別れています。
その他の仕事
持っている技術や資格を生かして開業される方もいらっしゃいますが、慎重な対応が望まれます。
お持ちの資格での業務経験があれば良いのですが、未経験だったり、趣味の延長だったりで失敗することも多いようです。
テレビや新聞では、そば打ちの趣味から『そばや開店』で多額の負債を抱えてしまったケースが多いようです。よく考えて行動しましょう。
最後に
自分自身の健康状態と相談して再雇用か再就職かを決めましょう。
技術や資格、情熱をお持ちの方は再雇用以外の道をお勧めします。
開業や開店はリスクを伴いますので、綿密な計画の基で、慎重に始めましょう。
お金に余裕があれば、ボランティアもよい選択です。