- つい、子供にスマホを渡してたお母さん。
- スマホの何処が悪いかわからない方。
- お子さんの成長を願っている親御さん。
スマホやタブレットについて
スマートフォン!(以降はスマホと記載)こんな素晴らしいものは世の中にありません。全世界で利用されているスマホ、多くのことがこの1台でできます。
通信機能(電話、メール)エンターテイメント(映像・画像、ゲーム)お金の管理(財布がわり、銀行決済)等々、従来の通信機器を大きく凌駕しています。
こんな素晴らしいスマホですが、使用にあたって問題が2点あります。それは『スマホの管理』と『スマホ依存』です。今回は、『スマホ依存』について子育ての観点から考えてみます。まず最初に親御さん、特にお母さんのスマホの使い方について疑問が残ります。
お母さんのスマホの使い方
お母さんのスマホ利用方法の一番の問題はここにあります。お母さんとお子さんの大切なふれあいの時間がスマホに奪われてしまっていることです。
お母さんにとっては、お子さんが生まれる前から使っているスマホ、子育てが始まってからも手放せない大切なツールです。友達との会話、育児の相談、子育てで利用する機会も多くあります。
しかし、この1点だけを問題視したい。
お母さんがスマホを使用している際、お子さんは、独りで悲しそうです。お母さんとコミュニケーションを取りたくても、お母さんはスマホに夢中、これは避けたいことです。
公園への行き帰りや散歩中、お子さんは、乳母車の中、お母さんの片手には、スマホが握られています。公園では、お子さんをひとりで遊ばせ、スマホに興じるお母さんもいます。
歩きスマホはやめましょう
大人としてダメなことは、解ってはいますが、やめられないのが歩きスマホです。『ダメ、ダメ』と思いながらついつい手に持ってしまう。
独りで注意してても避けることの難しい交通事故、お子さんと一緒では、より注意深く歩きましょう。
ましてスマホに夢中なら、何が起きても不思議ではありません。お子さんを守れるのは、お母さんあなたしかいません。絶対に歩きスマホはやめましょう。
歩道や横断歩道などの危険が多い所ではスマホはバックの中へ入れて周りの車に注意して歩きましょう。『前から来るクルマ、蛇行運転していませんか?』
②公園での見守り風スマホ禁止
お子さんを独りで遊ばせて『ベンチでスマホ』お子さんに何か起きても対処出来ませんよ。近くで見守るか、お母さん同士交代でお子さんを見守りましょう。
お子さんと話したり、一緒に砂を触ったり、公園の花を見たり、嗅いだり、お子さんに五感を使った訓練をさせましょう。
スマホやタブレットできれいなお花を見せるより、実際に本物と触れ合うことが大切です。お花の名前などを調べたりするためにスマホを使いましょう。
お子さんと手をつなぎ(おこさんと温もりを通わせ)、お子さんと言葉を交わしながら、散策ましょう。公園でも、お子さんから目を離さないでみまもりましょう。
お子さんのスマホ(幼児期)1歳~5歳
電車の中や待合室でお子さんが『ぐずったらスマホであやす』そんな光景をよく見ます。周りの方への配慮でしょうが、お子さんにとっては本当に良いことなのでしょうか?
どんなに小さなお子さんだって、スマホの楽しさはわかります。目の前にいろんな世界が広がり、一回使うとやめられないなど依存性があります。
『お子さんがスマホを欲しがって泣き出す』これってスマホ依存の始まりではないでしょうか?。早めにやめないとお子さんの発育に異常をきたします。
1歳の子供にスマホを与え、ページのめくり方や戻し方を教えると簡単に覚えてしまいます。
スマホを与える回数が増えれば、自然に覚えてしまう行為です。絵本や図鑑より先にスマホやタブレットを覚えてしまうと、絵本や図鑑に戻れない恐れがあります。
簡単に扱えて、きれいで、動く映像が観られれば、絵本よりスマホ(タブレット)の方が良いですよね。お子さんだけじゃなくて、全員がそう言います。
しかし忘れてはいけないことは、お子さんは、生きるための訓練の真最中だということです。
絵本を例にとりますが、お子さんは、あの動かない1枚1枚の絵から言葉を覚え、いろんな想像を巡らします。
乳幼児期はきれいな画像は要りません。床の傷を見て、想像したり、空の雲を見て想像します。
専門家による提言
小児の健康な成長に関するWHO(世界保健機関)のガイドラインが2019年4月24日にあらたに発表されましたのでお知らせいたします。運動や睡眠の時間のみならず、デジタルデバイスの使用時間に関しても基準が設けられています。「5歳未満の小児に関する運動・座位活動・睡眠に関するガイドライン」より抜粋
- 2歳未満 :Screen timeは推奨されない
- 2歳〜4歳:Screen timeは1日1時間未満
Screen timeとは、テレビ・ビデオ・コンピューターゲームを座って見続けることと定義しています。
5歳未満の子供のための身体活動、座りがちな行動および睡眠に関する新しいWHOガイドライン5歳未満の子供のための身体活動、座りがちな行動新しいWHOガイドライン
日本弱視斜視学会より
お医者さんが心配していたのは、お子さんのスマホを見る距離と時間です。お医者さんは30センチメートル程度距離を取ること、そして見る時間は15分程度としています。
お子さんがスマホやタブレットを自分で持った場合30cm離れることは出来ないので、親御さんがスマホをかざす必要がある。もう一つ視聴時間を15分に抑えることは出来るでしょうか?
お子さんを泣き止ませたり、ぐずりの解消のために渡すスマホ、15分で取り上げることが出来ますか?幼児期にそんな聞き分けの良いお子さんは、皆無です。
専門家の研究では、長時間のテレビゲームは言語の発育に異常をきたす恐れを指摘しています。
子供の発育に関する心配
乳・幼児期に長時間スマホを観ることは、お母さんとのコミュニケーション不足が心配されます。
元来、お母さんの表情を見て、口の動きを見て、言葉を覚え、聞き分け、反応するお子さんが、意味のわからない、表情のわからないスマホ画面で、正しい発育が出来るのだろうか?とても心配です。
専門家が危惧するように一方通行のスマホでは、お子さんが言葉を発する機会や受け止めてくれる相手がいません。『言語の発育に異常をきたす』に関しては頷けます。
家の中でもお母さんはスマホに夢中、お子さんは、タブレットに夢中、これでは、乳・幼児期のコミュニケーションは不足していると言わざるを得ない。
乳・幼児期のお子さんは、五感をフル活動していろいろ吸収していくものです。触れることのできないものに対しては、読み聞かせや読書で知識や想像力を養いましょう。お子さんの発育過程前期では、きれいで鮮明な画像は要りません。大切なことは、親御さんとのコミュニケーションです。
『スマホ育児』では、イヤイヤ期やこだわり期はやってこないかもしれません。正しい発育が得られて、イヤイヤ期が無いのであれば良いですが・・・・
実際に有った話です。(笑い話にしていけない話)
スマホがお気に入りのあかちゃん、『スマホばかり触らせてはいけない』と気付いたお母さん、絵本を与えたのですが、次のページがめくれない赤ちゃんが泣き出してしまった。
よく見るとスマホと同じようにページめくり(スワイプ)を繰り返していました。最後に絵本を放り投げたそうです。
実際の絵本や図鑑を使うにしても、『ページのめくり』や『ページ戻し』はお子さんには簡単な作業ではありません。同時に数枚めくってしまいます。
ページをめくることもお子さんにとっては、訓練です。確実に次のページをめくらないと、話の意味が通じません。読み聞かせで根気よく教えましょう。
全てのことでお子さんは、訓練をしています。この頃大変な思いをして覚えたことが身に付きます。
お子さんが生まれて、すること全てが訓練です。何一つ余計なことはありません。
しかしスマホやタブレットを使った読書はもう少し後の方が良いでしょう‼️
まとめ
スマホは優れた機器です。持ち運びが出来て、子供から大人まで誰が扱っても手放せない、そんなアイテムです。そんな良いものですが、依存性があることを認識しましょう。
お母さんにとっては、子供の頃から使っているスマホですが、時と場所を考えて使いましょう。散歩中や公園への行き帰り、公園での見守り時は、スマホの使用は控えましょう。
電車やバスに乗車中のぐずる子供に与えるスマホやタブレット、周りの方への配慮としては良いのですが、お子さんには、良いことではありません。スマホやタブレットの代わりに、お気に入りの絵本を用意して置きましょう。
そのためには、お家で読み聞かせをしましょう。繰り返すことで、お気に入りの絵本が必ずみつかります。スマホサイズの絵本を買い与えるのも良いのではないでしょうか?