幼稚園や小学校へ行くようになるとお子さんも自宅以外で遊ぶことが多くなります。
幼稚園や学校、公園などが遊び場になります。幼稚園や学校では、先生と園児・生徒のみで安心ですが、公園では、不特定の人がいますので、多くの不安要素があります。
- 見守りの大切さを知りたい方
- お子さんのとの信頼関係を築きたい方
- お子さんの見守りについて知りたい方
お父さんの話(不審者や危険に対する心配)
テレビでは、[公園で見知らぬ男に話しかけられた][連れ去られそうになった]などの報道があったり、[不審な人物が区内で確認された]とメールが入って来ることもあります。
こんな状態では子供一人で公園へ行かせられないんです。また、危険な場所へ行かないか心配で付いて回っちゃいます。
今日もテレビでは、女の子がいなくなったことをを繰り返し報道をしていますが、けして対岸の火事ではありません。私は心配でなりません。
こんなお父さんに一言
確かにお父さんの言う通りです。公園で遊ばせるには、いくつかの危険が存在しています。
親御さんが近くで見守る場合は、問題ありませんが、お子さんの年齢が上がると親御さんと離れて遊ぶ機会やひとりで出かけることが増えます。
大きなお子さん(園児・小学生)の場合
公園へ行く前にお子さんとよく話をしましょう。[見知らぬ大人に声をかけられた時]の対応や[危険な場所へ近付かない][行き帰りは二人以上で行動する]など、約束ごとを作りましょう。
普段から、親子で話して相互に信頼関係が出来ていれば大きな安心にも繋がります。
今テレビ報道をされている事象は、事件か事故わかりませんが、お子さんに繰り返し話をすることが大切です。
今回ケースの場合は、位置情報を確認できるスマホを持たせることも選択肢の一つです。
親子の約束事
お子さん:お母さん(お父さん)に言われた大事な約束は守る。
親御さん:息子(娘)は、私達の大事な約束は守ってくれる。
小さなお子さんの場合
問題が起きないように見守ることが大切ですが、過剰になると監視の側面が強くなりますので、『着かず離れず』の距離を保ちましょう。
遊んでるお子さんの邪魔にならない程度の距離で見守りましょう。(遊びに専念できることが大切です)
砂場やグランドでの遊びは『洗えば大丈夫』くらいの気持ちが大切です。お子さんの自立を意識して見守りましょう。
その他
先程の事例でも書きましたが、お子さんにスマホを持たせる方法もあります。スマホメーカーは、お子さんを見守るアプリを用意しています。
洗濯やお風呂で済むなら汚れても平気です。[汚れるからやめなさい]では、楽しくありません。
学校へ行くようになると、お友だちとの関係や学業など、心配事が尽きません。
お母さんの話(勉強の遅れが心配)
お隣の◯◯くんはうちの子と同い年なんですが、勉強が出来るんです。どの教科も出来るのにうちの子は全然なんです。
小学校低学年の段階で解らないところがあるようでは、これからが心配です。少しでも成績が上がるように教えています。
旦那は、『聞かれるまで、待ってなさい』と言いますが、勉強できるようになって欲しいから教えてしまいます。そのどこがいけないのでしょうか?
そんなお母さんに一言
確かに小学校に入ると勉強できる?できない?で心配ごとも増えますが、兄弟の居る・居ないで違いますし、何月生まれか男の子、女の子によっても、大きく違います。
私の息子は3月下旬生まれで、4月生まれの同級生とは、およそ1年くらい違うため小学校入学当時は何も出来ませんでした。
そんな息子でしたが本人が頑張って良い成績を取りました。同じ3月生まれのお子さんは、頑張り屋さんだとよく聞きます。またお兄ちゃん、お姉ちゃんのいる子は、一人っ子や長男、長女に比べ小さな頃は勉強も良くできます。
上記のことにより、もう少しお子さんを信じて見守りましょう。『勉強しなさい』を言いすぎると勉強を嫌いになってしまいます。
家庭での勉強について
お子さんの家庭での勉強は、教えることより、環境づくりが大切です。小学生の勉強は、居間を使いましょう。勉強(子供)部屋は要りません。
お子さんの隣にお母さんが居ることが大切です。お子さんに教える必要はありません。
隣で読書や日記、何でもOKです。お母さんのやりたいことをしましょう。
お子さんに聞かれたらヒントを与えましょう。ヒントに留めておくことで、お子さんに考えさせることができます。
忙しい時は家事をしながらでも良いので、お子さんが見えるようにしましょう。
お母さんの話
子どもには、勉強して良い高校・大学に行って欲しいと思います。他のことはすべて私がやります。ケガをしても困りますので、手伝いもしなくてよいのでやらせていません。
お母さんの話に一言
学校の勉強だけが勉強ではありません。お手伝いで覚えることもいっぱいあります。お子さんが自分で判断して自分でやることも大切です。
お子さんによかれと思い、一生懸命やってあげた親御さんの行き過ぎた行為が、プラスどころかマイナスになってしまいます。これは避けたいものです。
お子さんを信じてお子さんを見守ることが大切です。お子さん自らが経験することで覚えることもいっぱいあります。
学校の勉強以外に、子どもの成長で身に付ける必要なスキルには、自己肯定感、思考力、自主性、思いやる心、自立心など、いろいろあります。
子供の自主性と自立をするためには
今回お話頂いたお父さん、お母さんの親心は理解できますが、お子さんの自主性や自立を考えたとき、親御さんの行動には、疑問符が付きます。
子どもは生まれて数年、全てのことが、はじめてのことばかりです。親の真似をしたり、自分で触ったりして覚えていきます。子供にとっては、毎日が勉強です。
試行錯誤しながら覚えていきます。それに対して親が先回りしてやってしまうことで、子供は経験する機会を奪われます。経験しないことが一番の問題です。
一度や二度では、やる気を失うことはありませんが、お母さんの先回り行動が何回も続くと、お子さんは自分でやろうと思わなくなります。
先生に『やってみなさい』と言われても経験がないためどう対応して良いかわからなくなります。
最近の子供は『ケンカの仕方も知らない』とよく言われます。ケンカは良くないことですが、ケンカ(口げんか)をすることで、叩いたとき・叩かれたときの痛みを知り、限度を覚えます。また、思いをさらけ出すことで、相手を思いやる気持ちがうまれます。
自主性を失くし、全て人任せ
親御さんが先回りしてやることで、お子さんが大切な経験ができないことで、お子さんの自主性が身に付かず、全て人任せ、『誰かがやるだろう』『誰かがやってくれるだろう』となってしまいます。
いつも親御さんがやってくれるため自分で判断することなく、お母さん(お父さん)に言われたことしか出来ません。
これでは到底自立は望めません。学校教育が終わり、就職しても、指示待ち人間になるだけです。
お子さんと信頼関係を築くには
親子が信頼関係を築く方法はいろいろありますが、この5つを繰り返しましょう。
①お子さんをとことん信じる。
人間は簡単に嘘をつきます。お子さんも嘘をつきますが、嘘と解っていても信じてあげましょう。
何回も何回も信じてあげることでお子さんも嘘をつかなくなります。大好きなお母さん(お父さん)に嘘つくことに罪悪感を感じるようです。
②お子さんとの約束は守る。
お子さんとの信頼関係を築くには、お子さんをがっかりさせないことです。お子さんは親御さんとの約束を楽しみにしています。
③お子さんの話に共感する。
子どもの間違った意見に対して頭ごなしに否定するのではなく、意見が言えたことを褒め、お子さんの思いに寄り添う姿勢が大切です。
④お子さんとスキンシップをとる。
親子の信頼関係は、親も子も幸せを感じることが大切です。ハグでも抱っこでも、頭ポンポンでもなんでもOKです。スキンシップはうれしいものです。
⑤お子さんを褒める。
お子さんが出来る、出来ないに関係なく、それまでにやってきた経過を褒めてあげましょう。結果ではなく、経過を褒めることで、全てのお子さんを褒めることが出来ます。
最後に
見守ることは、子供の自主性を引き出し、自立心を進める最適な方法です。
お子さんのためを思い、先回りをしてしまうのが親心ですがその先廻りをグッとこらえて見守りましょう。
公園での見守りは、お子さんを信頼して、『我が子なら大丈夫』とお子さんを信頼することが、親子のよい関係を作ります。
『我が子なら大丈夫』と言い切れるためには、事前のお子さんとの話し合いが必要です。
親子の信頼関係が危険から我が子を守ります。