こんなこと感じたことありませんか?私は疑問に思っていたことがあります。
小学校の頃、仲の良い友達(親友)と遊んだり、運動したりと同じことをしていても、いつも体調を崩すのは私の方です。
風邪をひいた同級生にうつされるのも私です。親友と同じように接していても私ばかり風邪をひきます。
私は身体が弱いから仕方がないと諦めていたのですが、ひょっとするとこれが免疫力の違いなのでしょうか?
今回はその免疫とはなにか?免疫力を下げてしまう行動や高める方法について考えます。
免疫とは何か❓️
免疫とは、体に入ってきた細菌やウイルスなどの異物を攻撃することで、病気にならないようにするものです。この免疫システムは、自然免疫と獲得免疫に分類されます。
中外製薬より
免疫の種類
元々持っている自然免疫と生まれてからできる獲得免疫の2種類あります。
自然免疫
自然免疫とは人間が生まれながらにして持ち合させる仕組みで、外部から入ってきた病原体を認識して取り除こうとする免疫システムです。
具体的には、マクロファージや好中球、樹状細胞が細菌を食べて処理するシステムです。
獲得免疫
獲得免疫とは、入ってきた病原体の情報を記憶しておいて、再び入ってきた同じ病原体に対して、いち早く攻撃して取り除く免疫システムです。
具体的には、キラーT細胞は病原体に感染した細胞を殺すとともに免疫システムが抗体を作り、再び入ってきた抗原を処理するシステムです。
こんな行動が免疫力を下げる。
人は生きているだけでストレスを感じます。子供も同様にストレスを感じますが、ストレスの回避にはストレスを上回るエンジョイメントやプレジャーが必要です。
食事の仕方、食品、成分に注意‼
朝・昼・晩の三度の食事が取れなかったり、食事の偏りが多くなると腸内の状態は乱れ免疫力の低下に繋がります。
お子さんは食事の時にも炭酸飲料(コーラやサイダー)やジュースを飲むことがありますが、炭酸飲料やジュースは糖分が多く入っていますので、飲み過ぎは良くありません。
ファストフードは、一般的に脂質が多く食物繊維が少ないため腸内細菌のバランスを崩し、免疫力の低下をもたらします。出来るだけ回数を減らしましょう。
あまり摂取しないほうがよいもの
子供の成長のためには食べてはいけないものはありません。しかし摂りすぎは肥満や病気の原因になりますので、注意しましょう。
①砂糖の過剰摂取は腸内の悪玉菌が増え免疫力を低下させてしまいます。
②脂肪が多く食物繊維が少ない食事は腸内細菌のバランスを崩し、善玉菌の成長を妨げ悪玉菌を増やす恐れがあります。
③塩分は、心臓発作や脳卒中のリスクを高めるだけでなく、免疫力を低下させることがわかっています。ボン大学病院実験結果(塩分・免疫)
東洋経済on line
糖分のなかでも砂糖の摂りすぎは良くありません。オリゴ糖(ショ糖)果糖に変えましょう。
腸内環境の乱れに注意‼️
腸内には『善玉菌』『悪玉菌』『日和見菌』が存在しています。その数、数百兆個以上、多くの種類の菌がいるその状態を『腸内フローラ』と称することもあります。
日和見菌は善玉菌にも悪玉菌にもなります。優勢な菌に傾きやすい菌です。
腸内環境の善し悪しが免疫力に大きく関係します。腸内に悪玉菌が増えると免疫力は低下します。
悪玉菌が増えると下痢や便秘になる恐れがあります。
激しい運動は禁物‼️
適度なランニングを継続するのは良いのですが、激しい運動やトレーニング、長時間や過度の練習は免疫力が落ちてしまいます。
お子さんに於いては、病後の体力が落ちている時の運動や疲労がたまった状態が続くとウイルスなどに抵抗する免疫力が低下してしまいます。
強いストレスに注意‼️
受験勉強や受験によるストレスや生活環境の変化、友達関係の悩み事などのストレスで精神状態が不安定になると、免疫力の低下につながります。
ストレスの実験で、水を張った入れ物にマウスを入れて放置するとストレスがたまりマウスの免疫力は下がり潰瘍が出来たりします。 ストレスによる免疫力低下は顕著に現れます。
睡眠不足に注意‼️
体の機能をコントロールするのが自律神経ですが、この自律神経の乱れや慢性疲労が睡眠不足によってひきおこされ、免疫力の低下につながります。
睡眠によってふえる成長ホルモンが疲労回復や細胞修復に大きな役割を果たしています。よって、睡眠不足→自律神経の乱れ→免疫力の低下となりますので睡眠不足には注意しましょう。
過ぎた清潔志向はダメ‼️
消毒や殺菌は大切ですが、過ぎた消毒や殺菌は逆効果です。子供のうちから徐々に菌に触れることで免疫機能がアップしますので、消毒、殺菌のし過ぎは良くありません。
細菌に触れる(晒される)ことが大切です。お子さんが小学校へ入学するころには、何百もの病原体の抗体が出来ています。それが普通です。
世界では、原因不明の子供の肝炎患者が増えています。その原因としてコロナ禍で細菌に晒されていないことが良くないのではないかと考えられています。(専門家の意見ではありますが、まだ解明されていません)
子育てによる子供のストレス
ストレスと免疫の関係はよく知られていますが、子育てでも多くのストレスが報告されています。多くはお母さんのストレスですが、お子さんにも大きなストレスがかかっています。
お子さんのためを思い強い言葉で躾けるのですが、その強い言葉にお子さんはストレスを感じ免疫力を低下させます。
この行動が子供の免疫力をあげる
コロナ禍では、難しい点はありますが、規則正しい生活を心がけましょう。
よく食べ、よく眠り、よく外で遊びましょう。太陽光を浴びることも大切です。
食事で腸内環境を改善
食事は、朝・昼・晩3食しっかり食べることが大切です。夜遅くに食事したり、朝食をとらなかったりはやめましょう。
また食い溜めはできませんので、ドカ食いもやめましょう。
食物で直接免疫力を高めるというより腸の状態を良好に保つことが重要なポイントとなります。
栄養バランスの取れた食事が大切です。発酵食品と食物繊維、たんぱく質は免疫機能を高めてくれる優秀な食品です。
お子さんが糖分を摂ることは良いのですが、摂り過ぎに注意して、砂糖は控えて果糖、オリゴ糖に変えましょう。
免疫細胞を活性化させる食材としてたんぱく質とビタミン類が必要です。発酵食品:ヨーグルト、味噌汁食物繊維:根菜類、穀物、野菜、たんぱく質:肉、魚、とうふ、たまごビタミン類:果物、緑黄色野菜などを積極的に摂りましょう。
太陽の光を浴びる
太陽光を浴びることでビタミンDを生成することができます。1日5分~10分程度、冬は60分程度浴びるだけで充分です。
ビタミンDは免疫機能を調整する働きがあります。免疫に関することではありませんが、カルシウムとリンの吸収を促進するはたらきもあります。
規則正しい生活と朝・昼・晩の食事、適正な量の太陽光を浴びることで免疫力を高めることができます。
しかし、子供でも紫外線を浴びすぎると皮膚や体に悪影響を与えますので注意が必要です。
外遊びや身体を動かす運動
子どもが外であそぶメリットは多くあります。
走り回ったり動き回ったりすることで、運動能力が向上し、骨は強く、近視の予防などがあります。
他にもメリットはいっぱいありますが、今回は免疫についてお知らせします。
外で遊ぶことによって太陽の光も浴びるうえ、公園や砂場で泥んこになり、植物や昆虫に触り、芝生の上を転げ回ったりしてウイルスや雑菌に触れることで免疫力が高まります。
また、野外での運動や気温の変化により体温調整や血圧調整と基礎代謝といった自律神経機能の向上、ストレス解消にも繋がります。
現在のコロナ禍では、以前に増して室内での遊びや生活が増えています。
テレビゲームやYouTube、スマホゲームなど身体を動かさないことが多いため、天候が良くない日は、体育館や室内遊び場で身体を動かしましょう。
よく笑う
よく笑うことは免疫力を高めることができます。下げる行為にストレスや悲しみがありますが、おもしろいマンガ本やテレビ番組を見て笑いましょう。作り笑いでも効果があるようです。
現在テレビでは漫才、コントなど芸人がいっぱい出ています。家族みんなで笑いましょう。
親御さんの笑い声や笑顔はお子さんのストレスを減らします。みんなで笑いましょう。
予防接種を行う
予防接種は体内に弱い病原体を送り込み、無防備な体に病原体を攻撃する経験をさせることです。
病原菌の情報を記憶しておいて次回の攻撃に備えます。最初に強い病原体が入ってくると体が負けてしまうので、弱い病原体や病原体の死骸を使います。
日本の子どもが接種するワクチン
- 四種混合ワクチン(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)
- MRワクチン(麻しん、風しん)
- BCGワクチン
- B型肝炎ワクチン
- おたふくかぜワクチン
- 日本脳炎ワクチン
- 新型コロナワクチン
最後に
人間には病気に負けないようにするために、『免疫』があります。その免疫には自然免疫と獲得免疫があります。
その獲得免疫は多くの雑菌に晒られることで高い免疫力を獲得できます。
腸管には体全体の7割の免疫細胞が集まっています。腸内には『善玉菌』『悪玉菌』『日和見菌』が存在しています。腸内の善玉菌を増やす事で免疫力を高めることが出来ます。
腸内の環境を良くするためには、糖分、塩分、脂質を控え食物繊維の多い食事を心がけましょう。
外遊び、日光浴、運動、笑う、ストレス解消で免疫力を高めることが出来ます。